6月15日(土)〜16日(日)、フランスのサルト・サーキットで第92回ル・マン24時間耐久レースの決勝レースが行われました。6月12日(水)〜13日(木)の予選ではマルコ・ソーレンセン選手が8番手を獲得、星野敏選手がハイパーポールでふたつポジションを上げ、6番手を獲得していたD’station Racingの#777 アストンマーティン・ヴァンテージAMR GT3は、現地時間午後4時からの決勝でソーレンセン選手がスタートドライバーを担当しました。
スタート時から曇天模様だったサルト・サーキットですが、ソーレンセン選手から星野敏選手に交代、エルワン・バスタード選手、そしてふたたび星野選手と交代した頃から、少しずつ雨が舞いはじめます。スリックタイヤでわずかに濡れたコースを走る厳しい状況のなか、星野選手は粘りの走りをみせました。
夜間はバスタード選手、ソーレンセン選手と繋ぎましたが、雨脚が強くなりレースは延々とセーフティカーランに。チームは当初、明るくなる午前5時頃から星野選手のスティントを予定していましたが、セーフティカーラン中にブロンズドライバーの義務走行時間を済ませるために、予定を早めて星野選手が乗り込みました。
セーフティカーランとは言え、強い雨のなか難しいスティントを担当した星野選手ですが、しっかりと繋ぎ自らのスティントを終えると、その後はバスタード選手、ソーレンセン選手とスティントをこなしていきました。一時は雨が止んだものの、ふたたび降り出すなど多くの時間で雨が絡む非常に難しいコンディションとなった2024年のル・マン24時間。LMGT3のライバルたちもアクシデントやトラブルなどが多発するなか、D’station Racingはわずかなペナルティなどをのぞき、テストデーからフリープラクティス、クオリファイ、そして決勝レースまでノーミス&ノーアクシデントのレースを続けることができました。
そして現地時間午後4時、小雨舞うなかD’station Racingは#777 アストンマーティン・ヴァンテージAMR GT3はクラス9位でチェッカーを受けることができました。WEC世界耐久選手権としては、2024年開幕戦から全戦入賞を続けることになりました。
「5回目のル・マン、そして今年を最後として臨み、入賞という結果を残すことができて本当に良かったです。感無量です」とル・マン24時間挑戦を最後と宣言した星野敏選手はレースを終え清々しい表情を浮かべました。
また、藤井誠暢マネージングディレクターも「テストデーからノーミスでレースウイークを進め、チーム全体がその流れを崩さないように、チームワークを発揮して取り組んでくれました。予選でもマルコ選手、星野選手が良い走りをしてくれたので、6番手を得てくれました」とコメントしました。「今回のル・マンは非常にコンディションが難しく、レースのほとんどで雨が絡む難しいレースでしたが、それをノーミスで戦い抜いた星野選手、エルワン選手、ソーレンセン選手が本当に素晴らしい仕事をしてくれました。またチームも100点以上の仕事で、ミスなく戦い抜いてくれました。トップ10に入ることができれば素晴らしいと思っていましたが、9位入賞という結果を残すことができました。2021年の6位以来の完走で、星野選手の5回目のル・マンを入賞という最高のかたちで終えることができ、嬉しいのひと言に尽きます。応援していただいた皆さん、チーム、スタッフのすべての皆さんに感謝しています」
これでWECでは入賞を続けたこともあり、ランキングも上位につけています。第92回ル・マン24時間耐久レースに日本から駆けつけてくださった皆さま、そしてテレビ等で応援してくださった皆さま、本当にありがとうございました!