2月13日(土)中東・アラブ首長国連邦のドバイ・オートドロームで、2021年アジアン・ル・マン・シリーズ(AsLMS)第1戦、4時間の決勝レースが現地時間の14時15分~18時15分 (日本19時15分~23時15分)に行われました。
#77 D’station RacingのAston Martin Vantage AMR GT3は、星野敏選手がスタートドライバーを担当。FIAドライバーカテゴライズのブロンズ、シルバー、ゴールド/プラチナのコンビネーションで争われるレースとなりますが、やはり多くのチームはWEC世界耐久選手権と同じように、スタートドライバーにブロンズドライバーを登録してきました。
上位勢の中には、ゴールド/プラチナドライバーを登録するチームも存在し、ワークスドライバー勢は、アストンマーティンのマキシム・マルタン選手やフェラーリのジャンカルロ・フィジケラ選手がスタートから上位争いを盛り上げました。
一方、17番手よりスタートした星野選手は、オープニングラップの混乱を上手く抜き去り、直ぐに15番手まで順位を上げます。その後も、安定したペースでタイヤマネージメントを行いながら、ブロンズドライバーの規定走行時間にあたる27周目まで安定したラップタイムを刻み続けてピットイン。
給油とタイヤ交換のルーティンピット作業を終えて、第2スティントはシルバードライバーのトム・ギャンブル選手が担当します。2018年英国オートスポーツ・アワードを受賞し、2020年ヨーロッパ・ル・マン・シリーズのLMP3クラスでシリーズチャンピオンを獲得したトム・ギャンブル選手は、19歳の若さにも関わらず冷静な駆引きと持ち前のスピードを魅せながら、他のシルバードライバー達とのバトルを魅せ、30周が消化した56周目にピットイン。
ちょうどFCY(フル・コース・イエロー)とピットタイミングを重ねることができ、抜群のタイミングでのピットインとなりました。
そして、給油とタイヤ交換のルーティンピット作業に加えて、第3・第4スティントをダブルで担当するゴールドドライバーの藤井誠暢選手へドライバー交代を行います。
しかし、このピットイン時にGPSで管理されるピットタイマーが作動せず、レギュレーションにより、ピットロード入口からピット作業を含んだピットロード出口までが1分50秒に定められていますが、このGPSタイマーが作動しなかったことから、マイナス数秒足りない可能性が高く、チームはペナルティーを避けるため翌周に藤井選手を再びピットへ呼び戻す決断をくだし、事実上1分50秒+ピットロード分のタイムロスを受けることとなってしまいました。
その後、再びコースインした藤井選手は、多くのチームも同じように、このタイミングにゴールド/プラチナドライバーがダブルスティントを担当しており、前を走る同じアストンマーティンに乗る、2013年ドイツF3チャンピオンでドイツGTやブランパンGTで活躍するマービン・キルホファー選手を抜き去った後、約27周もの間、マービン選手とテール・トゥ・ノーズのバトルを続け、同じアストンマーティン2台によるバトルでレースを盛り上げました。
そして、30周が消化した86周目に再びピットイン。給油+タイヤ交換のルーティンピット作業を終えて、続けて第4スティントも担当します。
再びコースインをすると、3台のフェラーリ勢が繰り広げるバトルの真ん中に入るタイミングとなり、フェラーリワークスドライバーのダビデ・リゴン選手、アレッサンドロ・ピエール・グイディ選手、そして、コム・レドガー選手と接近戦の激しいバトルに加わり、29周目を迎えた115周目に13番手でチェッカーフラッグを受けました。
アンカーを担当したライバル勢のゴールド/プラチナドライバー勢を見渡すと、アストンマーティンはマキシム・マルタン選手、ジョナサン・アダム選手、チャールズ・イーストウッド選手、マービン・キルホファー選手。フェラーリは、ダビデ・リゴン選手、アレッサンドロ・ピエール・グイディ選手、ニクラス・ニールセン選手、コム・レドガー選手。メルセデスAMGはラファエル・マルチェッロ選手。マクラーレンはベン・バーニコート選手。そして、BMWはニッキー・キャツバーク選手。
各メーカーを代表するワークスドライバーがチェッカードライバーを務めた、とても見応えのあるハイレベルなレースの締めくくりは、2021年アジアン・ル・マン・シリーズのレベルの高さを垣間見る瞬間でもありました。
D’station Racingの2021年アジアン・ル・マン・シリーズ第1戦は、手探りから始まりました。毎晩シャーシクラックの現地補修を行いつつ、万全とは言えないマシンを少しでも良いコンディションに整えようと、連日夜中までメンテナンス作業を続けるチームクルーやエンジニアの頑張り、そして、星野選手、トム選手、藤井選手の3選手の粘り強い走りにより、ヨーロッパから集まる多くの強豪チームや数々のメーカーワークスドライバーを相手に、十分に戦えることも証明できたと思います。
2月14日(日)に行われる第2戦の決勝レースに向けては、さらにマシンのセットアップを煮詰め、レース戦略面にも多くの工夫を取り入れて、チーム一丸となり粘り強く戦っていきます。
2021年アジアン・ル・マン・シリーズ(AsLMS)第2戦、4時間の決勝レースは、本日、2月14日(日)現地時間の12時45分~16時45分 (日本17時45分~21時45分)に行われます。
以下のライブストリーミングで第2戦 決勝レースの模様が配信されますので、日本から引き続き沢山のご声援を宜しくお願いいたします。
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タイムスケジュール / Time schedules
■ 2月14日(日)/ 14th, February
・12:45-16:45 (日本17:45-21:45) 4H of Dubai Round2(第2戦 決勝レース)
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関連リンク / More Details
■Asian Le Mans series – YouTube Livestream:
https://youtube.com/channel/UCYnmhsw6smiACWopUlPAfOg
■Live streaming:
https://www.asianlemansseries.com/live/streaming.php
■Live timing:
https://livetiming.getraceresults.com/asianlemansseries#screen-results